みなさん、はじめまして。
KIMINOTE(きみのて)の企画・販売を行っています、Cocktailz の伊敷政英(いしきまさひで)と申します。
KIMINOTE(きみのて)は、ロービジョン(弱視)の子供たちにも使いやすく、デザインもかわいい・かっこいいノートです。 2014年3月から5月にかけてクラウドファンディングサービス「READYFOR? (レディーフォー)」内で制作資金のご支援をいただき、8月に完成しました。
ロービジョンとは
「ロービジョン」とは、メガネやコンタクトレンズで矯正しても十分な視力を得られない、または視野が狭い、視野の一部が欠けていることなどによって日常生活や学校・職場などで不便を感じる状態を指す言葉です。
視覚障害というと、全く目が見えない「全盲」を想像する方が多いですが、少し視力があるロービジョンの人もかなりの数います。私自身、ロービジョンです。
ロービジョンの人の見え方
では、ロービジョンの人はどのように世界を見ているのか?
ロービジョンの人の見え方には個人差がとても大きく、また一人のロービジョンでも、天気や時間、室内の照明などによって見え方が変化します。
代表的な見え方としては、以下の4つがあります。
- 像がぼやける
- 全体的にもやがかかったように、物と物との境界線がはっきりしない状態です。私もこんな風に見えています。
- まぶしい・暗い
- 人によっては明るいところが苦手、暗いところが見えづらいなどがあります。
- 視野が狭い
- ものが見える範囲のことを「視野」といいます。極端に視野が狭い場合、5円玉やストローの穴からのぞいているぐらいの視野で毎日生活している人もいます。
- 視野の一部が欠けている
- 視野の一部が見えない状態です。たとえば視野の真ん中が見えない場合、いつも視界の端のほうで物を見ます。
ロービジョンの人は、こんな道具を使っています
ロービジョンの人は、それぞれの視力や見え方に応じてさまざまな工夫をしながら暮らしています。自宅や学校・職場で使われているロービジョン向けの道具をご紹介します。
ルーペ
視力や見え方に応じて、倍率やLEDライトの有無、グリップの種類を選んでつかっています。
拡大読書器
ルーペではよく見えないときや、細かい作業をしたいときなどには拡大読書器を使います。前後左右に動く「XYテーブル」の上に本や書類を置くと、その上にあるモニター(写真は14インチの家庭用テレビです)に文字が拡大表示されます。写真のように色を反転したり、まっすぐ1行読めるように余分なところを隠す機能などもあります。写真の拡大読書器は、僕自身が自宅で使っているものです。
天板が傾く机(斜面机)
ロービジョンの人が本を読んだりノートをとるとき、目を近づけて見ることがあります。すると姿勢が悪くなるので、写真のような天板が傾く机を使います。僕も小学生のころはこの机を使っていました。
次の記事では、KIMINOTE 制作のきっかけについてお話します。