Story 05KIMINOTE 完成

2014 年 5 月末、無事に制作資金を集めることができ KIMINOTE の制作が本格的に始まりました。表紙のイラストを仕上げていただき、写真の使用手続きを進め、本文のマスの大きさや罫線の太さ・色を決定していきました。

また印刷会社さんと相談する中で表紙のバリエーションを増やせることになりました。KIMINOTE がいちばん大事にしているコンセプトは「選べることは、豊かなこと」。当初は男子向け・女子向けそれぞれ 1 種類の表紙でしたが、各 2 種類に増やしました。

そして 2014 年 8 月 26 日、完成した KIMINOTE が届きました!

完成した KIMINOTE の写真

KIMINOTE の 4 種類の表紙

表紙は以下の 4 種類です。

1. スイーツに囲まれたパティシエル

赤いスカーフを巻いたパティシエ姿の女の子。右手には泡だて器を持っています。女の子のまわりにはバースデーケーキやパフェ、ドーナツ、パンケーキなどおいしそうなスイーツがたくさん。見ているだけで楽しく、そしておなかが減ってきそうです。

制作:朝倉千夏

2. いろんな遊びをしている羊たち

いい天気の草の上で、羊たちがいろんな遊びをしています。スケボー、一輪車、風船で飛んでいる羊もいます。ほんわりした雰囲気と、楽しそうな羊たちがステキです。

制作:進士遥

3. 小惑星探査機「はやぶさ」

「はやぶさ」は、2003 年 5 月 9 日に宇宙科学研究所が打ち上げた小惑星探査機です。2005 年夏にアポロ群の小惑星イトカワにたどりつき、その表面をくわしく調べて物質を採集しました。
2010 年 6 月 13 日、60 億キロの旅を終え、地球の大気圏に再突入して燃えつきました。

※ この画像は、宇宙航空開発研究機構(JAXA)の素材提供サービス「JAXAデジタルアーカイブス」を利用し、所定の手続きのもと使用しています。

4. 「だいち 2 号」を積んだ H-IIA ロケット 24 号機

H-IIA ロケット 24 号機は 2014 年 5 月 24 日、種子島宇宙センターから打ち上げられました。このロケットは「だいち 2 号」という人工衛星を積んでいます。
「だいち 2 号」は地球の表面をくまなく調べ、火山の噴火など大きな災害が起きたときの被災地の把握や、地球温暖化対策のためのデータ収集などに使われます。

※ この画像は、宇宙航空開発研究機構(JAXA)の素材提供サービス「JAXAデジタルアーカイブス」を利用し、所定の手続きのもと使用しています。

KIMINOTE の罫線

罫線は濃い緑にしました。マスの数は一般の小学校でも広く使われている 12×18 マスですが、1 マスの大きさは少し大きくなっています。

KIMINOTE の罫線の写真

ノートを目にぶつけてケガをしないよう、角を丸くしました。

KIMINOTE の丸い角の写真

また表紙と裏表紙を同じデザインにすることで、縦書き・横書きどちらでも使えるようにしました。1 つでも選択肢を増やすための工夫です。

表紙と裏表紙を同じデザインにした写真

表紙のかわいらしいイラストを描いてくださった、イラストレーターの朝倉千夏さん、進士遥さん、貴重な写真素材をご提供くださった JAXA の皆さん、印刷・製本について親身に相談に乗ってくださった欧文印刷株式会社の皆さん、本当にありがとうございました。

完成した KIMINOTE は、全国の小学部のある盲学校 65 校と、小学校の弱視特別支援学級 241 校へ寄贈させていただきました。

KIMINOTE はこれからどうしていくのか? それはまた次回。

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